どんな顧客にでも売れる営業パーソンが実践する「帰納法的演繹法セールス」とは

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投稿者:
代表理事
小沼 勢矢

セールス活動は、「帰納法的セールス」と「演繹法的セールス」という2種類に分けられます。 帰納法や演繹法とは、論理学の用語で論理的に物事を展開していくという時に用いる考え方です。 まず最初に、「帰納法的セールス」と「演繹法的セールス」について説明します。

この記事はPodcastでオーディオセミナー配信しています。
目次

帰納法的セールスとは?

帰納法的セールスとは、一対一のセールスの場に立った時に、お客様の状況によって提案する商品やサービスを変えていくというセールス方法です。

あらかじめ用意していたプランや商品があったとしても、目の前のお客様が抱えている課題に応じて、柔軟に提案するサービスや商品を変えていくというやり方です。

お客様の悩みやお困りごとは、話を聞いてみないとわかりません。

お客様に一体どんな商品やサービスを提案できるのか分からないところから始める、という売り方が帰納法的セールスです。

帰納法的セールスのメリットは、お客様の状況に応じて商品やサービスを柔軟に変更することができることです。

例えば、お客様が売り上げに困っていようが、社員の採用で困っていようが、社内の人間関係で困っていようが、その状況に応じて自分の提案できるサービスや商品を柔軟に変えることができるということなので、何でも提案できるという状態になります。

デメリットとしては、自分の専門分野以外のお客様が来てしまったり、自分が全く想定していなかったお客様が来てしまったり、自分の商品やサービスと全く繋がらない可能性の方が高いということです。

そのため、帰納法セールスを行っているセールスパーソンはお客様に依存することになり、お客様に支配されてしまうというケースに陥りやすくなってしまいます。

演繹法的セールスとは?

演繹法的セールスとは、結論ありきのセールス方法です。

ある商品を売るために意図的にその方向に話を持って行ったり、ある商品を売りたいがためのセールストークをするなど、商品やサービスありきでセールスや提案が展開されるようなセールスの仕方を演繹法的セールスと言います。

何かコンサルティング商品を売ると決めて、お客様とのセールスで話を展開するのは演繹法的セールスと言えます。

演繹法的セールスのメリットとしては、お客様が抱えているニーズや課題に対して、商品やサービスの内容やベネフィットがマッチしているとセールスがスムーズにいきやすいことです。

例えば、売上を上げるようなコンサルティングサービスをあらかじめ商品として用意していた場合、売り上げに困ってるお客様が現れたら、ほぼ成約につながるでしょう。

しかし、このような商品やサービスありきのセールスが強くなっていくと、お客様のニーズや解決したい課題が別にあることが分かっているのに、ある種の誘導質問をしてみたり、自分の商品やサービスに無理やりつなげようとしてしまいがちです。

結果的に、お客様がそこに違和感を感じて断られてしまいます。

これが、演繹法的セールスのデメリットと言えるでしょう。

「帰納法的演繹法セールス」が理想のセールス方法

セールスにはお客さんの状況を見て商品やサービスを柔軟に変えていく帰納法的セールスと、ある商品やサービスを売りたいがためにセ
ールスの場をコントロールする演繹法的セールスがありますが、両者には一長一短があります。

そこで、理想のセールス方法として提唱したいのが「帰納法的演繹法セールス」という方法です。

これは、セールスの前半は帰納法的セールス、後半は演繹法的セールスという、帰納法的セールスと演繹法的セールスの良いとこ取りをしたセールスの方法です。

まず、セールスが始まった段階では、帰納法的セールスお客様の状況を徹底的に聞きます。

お客様が一体何に困っているのか、何を解決したくてご相談に来られているのか、何を手に入れたくて来られたのか、などを徹底的にヒアリングしていきます。

ただし、ずっとヒアリングし続けるわけではなく、あるタイミングで自分の商品といかに繋げるのか、自分の商品のベネフィットにいかにマッチングさせるのか、という演繹法的セールスに切り替えていきます。

切り替えるタイミングは、お客様の真の悩みが分かり、自分のサービスや商品でそれを解決できることがわかった瞬間。つまり「購買のツボ」が見えたタイミングです。

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この「購買のツボ」ば見えたタイミングで、演繹法セールスに切り替え、お客様の悩みに自分のサービスや商品をどうマッチングさせるかを調整していきます。

こうすることで、自然と自分の商品やサービスの提案に繋げやすくなり、成約率もあがりやすくなります。

このように理想のセールスとは、帰納法セールスでもなく、演繹法セールスでもなく、2つのセールスをバランスよくいいとこ取りをした「帰納法的演繹法セールス」なのです。

ぜひ、みなさんも「機能法的演繹法セールス」を意識的に行ってみてください。

投稿者:
代表理事
小沼 勢矢

一般社団法人プロセールス協会代表理事。株式会社プロアライブ代表取締役。脳科学を活用したコンサルティングを8年で3,500人以上のクライアントに提供してきた。コロナ禍で営業に課題を抱えるクライアントが増加したことがきっかけで、脳科学を基にしたセールスメソッドを確立。価値あるサービスを世の中に上手く届けられずに困っている事業者様を支援したいという想いから、一般社団法人プロセールス協会を設立。 【出版実績】 自分の脳に合った勉強法(フォレスト出版) シャイン博士が語るキャリア・カウンセリングの進め方(翻訳) シャイン博士が語る組織開発と人的資源管理の進め方(翻訳)

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