帰納法的セールスとは?
帰納法的セールスとは、一対一のセールスの場に立った時に、お客様の状況によって提案する商品やサービスを変えていくというセールス方法です。
あらかじめ用意していたプランや商品があったとしても、目の前のお客様が抱えている課題に応じて、柔軟に提案するサービスや商品を変えていくというやり方です。
お客様の悩みやお困りごとは、話を聞いてみないとわかりません。
お客様に一体どんな商品やサービスを提案できるのか分からないところから始める、という売り方が帰納法的セールスです。
帰納法的セールスのメリットは、お客様の状況に応じて商品やサービスを柔軟に変更することができることです。
例えば、お客様が売り上げに困っていようが、社員の採用で困っていようが、社内の人間関係で困っていようが、その状況に応じて自分の提案できるサービスや商品を柔軟に変えることができるということなので、何でも提案できるという状態になります。
デメリットとしては、自分の専門分野以外のお客様が来てしまったり、自分が全く想定していなかったお客様が来てしまったり、自分の商品やサービスと全く繋がらない可能性の方が高いということです。
そのため、帰納法セールスを行っているセールスパーソンはお客様に依存することになり、お客様に支配されてしまうというケースに陥りやすくなってしまいます。
演繹法的セールスとは?
演繹法的セールスとは、結論ありきのセールス方法です。
ある商品を売るために意図的にその方向に話を持って行ったり、ある商品を売りたいがためのセールストークをするなど、商品やサービスありきでセールスや提案が展開されるようなセールスの仕方を演繹法的セールスと言います。
何かコンサルティング商品を売ると決めて、お客様とのセールスで話を展開するのは演繹法的セールスと言えます。
演繹法的セールスのメリットとしては、お客様が抱えているニーズや課題に対して、商品やサービスの内容やベネフィットがマッチしているとセールスがスムーズにいきやすいことです。
例えば、売上を上げるようなコンサルティングサービスをあらかじめ商品として用意していた場合、売り上げに困ってるお客様が現れたら、ほぼ成約につながるでしょう。
しかし、このような商品やサービスありきのセールスが強くなっていくと、お客様のニーズや解決したい課題が別にあることが分かっているのに、ある種の誘導質問をしてみたり、自分の商品やサービスに無理やりつなげようとしてしまいがちです。
結果的に、お客様がそこに違和感を感じて断られてしまいます。
これが、演繹法的セールスのデメリットと言えるでしょう。