営業成果が出ない理由はこれだ!自分に合うセールスノウハウの8分類から見つけよう

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代表理事
小沼 勢矢

セールスに苦手意識がある、人前で話すこと自体が苦痛だと感じるセールスマンは意外と多いのではないでしょうか。 そんな方も、ここで解説する以下のセールスノウハウを取り入れることで、今よりも更に効果的にセールスを展開することができます。 本記事では、セールス活動やコミュニケーションの場で役立つセールスノウハウ8つを、脳科学的エッセンスを加えた観点から解説いたします。

この記事はPodcastでオーディオセミナー配信しています。
目次

セールスノウハウその1:仮説営業

まず一つ目のセールスノウハウは仮説営業です。

仮説営業とは、事前にお客様に対しての仮説をどれだけ積み重ねられるかに焦点を当てたセールスノウハウです。

例えば、お客様に事前に回答していただいたヒアリングシートの情報、あるいは企業のホームページの情報、東京商工リサーチや帝国データバンクなどの信用調査会社から取り寄せた情報等を元に、そのお客様や企業に対して仮説を立てるということです。

仮設営業をする上でのポイントは二つあります。

一つ目は、情報収集です。

お客様に関する情報をいかに事前に集めることができるかが、セールスを効果的に進める上で重要です。

二つ目は、集めた情報に対してのインテリジェンスです。

例えば、情報収集によって得たお客様の売り上げや社員構成などの情報に対して、どのような解釈を与えるかによって、アウトプットが全く異なります。

大事なのは、集めた情報に対していかに効果的な意味づけや解釈ができるのか、つまりインテリジェンスです。

この意味づけをする過程において、社内で様々なインテリジェンスを持ち寄り、ブレーミングをしたり、また先輩や上司にメンターとしてアドバイスをもらったりすることも有効な方法です。

いずれにせよ、効果的なインテリジェンスをしていくことを意識することが重要です。

セールスや商談において、事前準備を無くして成約率を上げることはできません。仮説営業をする際には、是非この二つのポイントを意識してみてください。

セールスノウハウその2:質問営業

二つ目のセールスノウハウは質問営業です。別名セールスコーチングとも言います。

一般的によく、「営業マンは質問力が大事だ」、「効果的な質問をすることが商談を有利に進める」と言われています。

質問営業とは、お客様に対しての質問をどれだけ効果的に行えるかに焦点を当てたセールスノウハウです。

ただ単に、お客様に対してセールスマンが一方的に商品の説明をするのは効果的なセールス手法とは言えません。

お客様に対して効果的な質問をし、お客様の頭の中の整理を促すことによって、お客様が真に欲している商品を見出すことができるのです。

つまり、セールスには質問力がとても重要なのです。

その質問力を高めるための方法として効果的なのは、日頃から良いと思った質問をリストアップして、自分の中にストックしておくことです。

例えば、先輩や上司が使っていた質問でこれは良いなと思った質問や、商談が成功した時に使っていた質問、または書籍やセミナーで学んだ質問などをメモしておくことです。

良い質問は、お客様に良い気付きをもたらします。

質問営業の力を高めるためには、まずお客様にとって効果的だと思う質問を日々リストアップして、自分の中でデータベース化しておくことが大事です。

ただし、質問をする上で重要なのは、質問の使い所です。

例え同じ質問でも、シチュエーションが異なれば質問の効果は全く異なります。

つまり、最初は自分の中での訓練だと思って繰り返し効果的な質問を使ってみて、その過程の中で質問の正しい使い所を把握していくことが大切です。

関連記事:
営業パーソンが知っておきたい質問力を高める1つのポイント


セールスノウハウその3:台本営業

三つ目のセールスノウハウは台本営業です。別名トークスクリプトとも言います。

台本営業とは、効果的なトークスクリプトをどれだけ作り込めるかに焦点を当てたセールスノウハウです。

実際にコンサルタントの先生の中にも、「お客様に対してセールスシナリオをしっかりと作り込んでその通りに話しましょう。」と教えられている方もいらっしゃいます。

台本営業を盲信することはできませんが、効果的なトークスクリプトを作ることによって、セールスの成約率を安定させることはできます。

例えば、心理学に沿った内容や脳科学を活用した台本を作ることによって、お客様の購買意欲を訴求することができます。

つまり、効果的なトークスクリプトを一つ用意できれば、それを元にブラッシュアップをしたりと応用ができるので、結果的に成約率・受注率を安定させる効果が狙えるのです。

会社であれば会社として基本的なトークスクリプトを一つ作っておくことをお勧めします。

何故ならば、一つの骨子ができれば、それを元に営業マン一人一人の個性を入れてアレンジメントしたり、またはお客様によって少しアレンジメントの内容を変えたりすることができるからです。

この時ポイントとなるのが、先ほど述べた心理学や脳科学といった分野を有効活用することです。

例えば、心理学の言葉でラポールというものがあります。

ラポールとは、お客様との信頼関係を築くという意味です。

ラポールが築けていない状態で商品の説明をしてもお客様は聞いてはくれません。

例えば、家電量販店に行った際、突然横に現れた販売員から一方的に商品の説明をされたらどうでしょう。その販売員に対して不信感を抱く人が多いのではないでしょうか。

何故このような状況が起きるのかというと、それは販売員とお客様との間にラポールが築けていないからです。

つまり、ラポールが前半でしっかりと築けていない状態で台本営業をしても、商品は売れないということです。

ラポールの築き方を会社として統一するためにも、台本営業を実践する際にはトークスクリプトを作っておくのが良いでしょう。基本的なトークスクリプトが用意されていれば、新入社員や中途社員に関わらず、台本営業はある程度の再現性を持って効果を発揮するでしょう。

ここで注意が必要なのは、私たちセールスマンは人間相手にセールスをするという点です。

機械に対してセールスをするわけではないため、反応自体がお客様によって異なります。

つまり、お客様によっては用意されたトークスクリプトが当てはまらない場合もあるのです。これがトークスクリプトを盲信することの危険性です。

しかし、ボトムアップとしてセールス力を上げていくという意味では、やはり台本営業は効果的であると言えます。

台本営業を実践する際は、ぜひ脳科学や心理学をベースにトークスクリプトを作ることを意識してみてください。

セールスノウハウその4:ソリューション営業

4つ目のセールスノウハウは、ソリューション営業です。別名セールスコンサルティングと言います。

ソリューション営業とは、コンサルタント的な立場で、お客様の問題解決に焦点を当てたセールスノウハウです。

ソリューション営業は、高度経済成長期にはあまり流行していなかったセールスノウハウです。

何故なら、物が不足していて、人間の購買力も高く、尚且つお金があった時代においては、ソリューション営業の必要性はあまり感じられていなかったからです。

そういった欲が高い状態では、ソリューション営業をせずとも、いかに商品のコスパが良いか、安いか、高性能かをしっかりと説明できれば、モノやサービスは売れました。

しかし、物が溢れている現代において、お客様はモノやサービスそのものを買いたいのではなく、お客様が抱えている問題や不満を解消するために買うのです。

その際に重要なのが、まさにこのソリューション営業です。近年特に注目されている分野だと言えるでしょう。

ソリューション営業のポイントは、セールスマンはあくまでも商品を説明する人ではないという点です。

ソリューション営業において、これまで説明を主な仕事としていたセールスマンの存在の必要性がなくなり、お客様に寄り添って、お客様の問題解決に焦点を当てていくことを重点に置いているという点で、ある種セールスマンとしての概念が抜本的に変わっているというのが大きな特徴です。

つまり、セールスパーソンの育成や指導において、ただ単にトークスクリプト通りに話せるかではなく、お客様の問題を解決するための論理的思考や、コンサルティング力、質問力など様々なスキルが求められているのです。

まさにセールスマン自体が大きな変革を迫られていると言えるでしょう。

モノやサービスが溢れた現代において求められているのは総合的なセールスマン力、つまりソリューション営業であるということを我々ビジネスパーソンは認識しなければならないのです。

関連記事:
商談で顧客と信頼関係を構築してセールスするために必要な4つの役割

セールスノウハウその5:マインドセット営業

5つ目のセールスノウハウはマインドセット営業です。

マインドセット営業とは文字通り、セールスパーソンのマインドを整えることの重要性を解いたセールスノウハウです。少し自己啓発寄りな感覚といっても良いでしょう。

例えば、企業の研修合宿の中で社員が自分の目標を言ったり、大声を出して気合を入れたり、ある種の辛いイベントに立ち挑んだり。昔非常に流行った指導方法ですが、実際に日本では今でも研修として提供している会社もあります。

セールスパーソンとして、自らの利益だけを追求するのではないお客様との発展が、結果的に自分の売り上げとして返ってくると言うマインドセットがあれば、セールス手法が全く変わってくるでしょう。

特にセールス自体に苦手意識を抱えているセールスマンほど、このマインドセット営業が効果的に働く可能性があります。是非取り入れてみてください。

セールスノウハウその6:プロセス営業

6つ目のセールスノウハウはプロセス営業です。別名プロセスマネージメントとも言います。

プロセス営業とは、営業プロセスを分解してKPIを設定し、プロセスごとの精度をいかに上げていくかに焦点を絞ったセールスノウハウです。

例えば、カーディーラーの営業ではKPIを試乗率に設定しいているケースが多いです。

何故ならば、お客様が来店した際に試乗していただくことで、購買率が高まると言われているからです。

お客様に試乗していただくための営業プロセスは様々です。順を追って説明していきます。

まず最初のステップは、カウンセリングシートの記入です。

現在乗っている車の種類や家族構成等、お客様に記入していただいた情報を参考にすることで、より効果的なセールスが可能となります。

お客様にカウンセリングシートを記入してもらったら、次に来るステップはカウンセリングの実施です。

カウンセリングシートを元にセールスパーソンがお客様の抱える悩みを伺ったり、質問をする時間を設けます。

では、カウンセリング実施後にお客様にスムーズに試乗していただけるかと言うと、そうとは限りません。

今度は実際に試乗する車を選定するというステップが入ってくるかもしれません。

そうした場面では、お客様の条件に合った車を紹介する提案力が必要となるでしょう。

こうしたステップをKPIとして設定していくことで、営業のプロセスを分解していきます。

そうすることで、次にそのプロセスの分析をすることができます。

例えば、カウンセリングシートの記入率をどのように上げるか等、プロセスの精度をいかに上げるかといった分析が可能になります。

これがプロセス営業の利点です。

セールスプロセスを細分化することにより、各プロセスの精度をいかに上げるかといった議論も可能になるし、不自然なほどに成約率が下がっている部分があるとすれば、そこを重点的にトレーニングすることで、結果的に営業マンのセールス成績を上げることができるのです。

プロセス営業を実践する際は、ぜひ自らのセールスプロセスを細分化し、分析することを意識してみてください。

セールスノウハウその7:購買心理営業

7つ目のセールスノウハウは購買心理営業です。

購買心理営業とは、文字通り心理学に基づいたセールスノウハウのことです。

台本営業で紹介した、ラポールも購買心理営業の一つです。

例えば、安心安全な場所が用意されている状態の方が、人間の購買意欲は高まると心理学的に言われています。

つまり、セールスをする際も、まず最初にそこがお客様にとって安心安全な場であることを意識付けする。これも一つの立派な購買心理です。

他にも、セールスをする際に、具体的な実績を示すことによりお客様の購買意欲を高めることができます。

これが心理学で言われるところのバンドワゴン効果です。

別の言葉で表すなら、勝ち馬に乗る感覚です。お客様は勝ち馬に乗ることが好きなのです。

例えば、お客さんがいない店と行列店があった時に、人はあえて行列店に並ぶ選択をする傾向にあります。

「行列店だからきっと美味しいに違いない」という心理が働くわけです。

これがまさにバンドワゴン効果です。

セールスの場面でも同じことが言えます。

レビューや実績を示すことによってバンドワゴン効果が発動し、「この会社なら信頼できる」といった印象をお客様に与えることができます。

ぜひ、心理学を駆使して購買心理営業に取り組んでみてください。

セールスノウハウその8:印象力営業

8つ目のセールスノウハウは印象力営業です。

印象力営業とは、セールスパーソンとしての第一印象を上げることに焦点を当てたセールスノウハウです。

セールスに限らず、コミュニケーションを築く過程において第一印象はとても重要です。

メラビアンの法則をご存知でしょうか。

メラビアンの法則とは、会話やコミュニケーションの際に相手に与える印象を、言語情報・聴覚情報・視覚情報の3つの要素で表した際、言語情報が7% 、聴覚情報が38% 、視覚情報が55% の割合で、影響を与えるということを解いた法則です。

つまり、人が他人に与える印象の9割以上が、非言語情報が影響しているということです。

ただし、注意したいのは、話した内容の7%しか相手に伝わらないというわけではありません。むしろ、オンラインセールスでは話している内容が非常に重要となります。
関連記事:リアルで売れた営業ノウハウがオンラインで通用しない理由を脳科学的に解説

あくまで、自分が伝えたいことをしっかりと伝える時に、言語情報の重要度が低いということです。

つまり、ちょっとした言い間違いや言葉選びの間違いよりも、聴覚・視覚情報の方が重要なのです。

第一印象を大きく上げるポイントは3つあります。

1つ目が身だしなみです。

服装の清潔感や姿勢も含めて大切です。

2つ目が声のトーン・大きさ・明るさ等、言い換えれば、聴きやすさです。

どんなに一生懸命良い文章を考えても、相手が聞き取りづらい話し方をしてしまえば、それだけで大きく足かせになってしまいます。

そして3つ目が表情です。

強張った表情よりも、柔らかな表情の方がお客様に好印象を与えます。

印象力営業では以上3つのポイントを意識してみてください。

セールスノウハウを取り入れ、ビジネスを有利に進めよう!

本記事では、効果的なセールス活動を行う上で役立つ8つのセールスノウハウを、脳科学的エッセンスを加えた観点から解説いたしました。

これらのセールスノウハウを取り入れることにより、今よりも更に効果的なセールスを展開することができ、それが結果的に成約率UPにも繋がるので、ぜひ意識してみてください。

投稿者:
代表理事
小沼 勢矢

一般社団法人プロセールス協会代表理事。株式会社プロアライブ代表取締役。脳科学を活用したコンサルティングを8年で3,500人以上のクライアントに提供してきた。コロナ禍で営業に課題を抱えるクライアントが増加したことがきっかけで、脳科学を基にしたセールスメソッドを確立。価値あるサービスを世の中に上手く届けられずに困っている事業者様を支援したいという想いから、一般社団法人プロセールス協会を設立。 【出版実績】 自分の脳に合った勉強法(フォレスト出版) シャイン博士が語るキャリア・カウンセリングの進め方(翻訳) シャイン博士が語る組織開発と人的資源管理の進め方(翻訳)

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